まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2014-01-01から1年間の記事一覧

6月の読書

6月はこのような本を読んでいます。 5月は思ったほど読めなかったからなあ、、、 ロバート・M・エドゼル「ナチ略奪美術品を救え」白水社:読了 ポール・オースター「リヴァイアサン」新潮社(新潮文庫):読了 セス・フリード「大いなる不満」新潮社:読了 …

毛利晶「カエサル」山川出版社(世界史リブレット人)

古代ローマの数多くの人物の中で、ある史家をして「ローマ史が生んだ唯一の天才」とまで言わしめ、多くの人の興味を惹いてやまないカエサルについてコンパ クトにまとめた一冊です。共和政ローマの状況について簡潔にまとめ、その後はカエサルの生涯をたどり…

青柳かおる「ガザーリー」山川出版社(世界史リブレット人)

ガザーリーというと、イスラム世界の歴史についての教科書的記述ではスーフィズムとの関係 でその名前が登場します。本書ではガザーリーがシーア派を論駁し、哲学を批判的に受容し、神学や法学を発展させ、スーフィズムを取り入れることによりスン ナ派思想…

5月の読書

5月になりましたが、こう言う本を読んでいます。 青柳かおる「ガザーリー」山川出版社:読了 毛利晶「カエサル」山川出版社:読了 ナボコフ「ナボコフのドン・キホーテ講義」晶文社:読了 イアン・モリス「人類5万年 文明の興亡(下)」筑摩書房:読書中

「池田嘉郎(編著)「第一次世界大戦と帝国の遺産」山川出版社」 

2014年は第一次世界大戦開戦から100年目となります。そのため、出版社でも第1次世界大戦に関する企画がいくつか立ち上がっていたりします。数年前から第一次世界大戦の時代についてのテーマ的書籍は色々と出ていましたが、今年はもっと色々出るのではないで…

4月の読書

4月、新年度を迎えました。 とりあえずこのような本を読んでいます。多忙につきあまりちゃんと読めていないような気がしますが、マデリン・ミラー「アキレウスの歌」はよみやすいですね。「第一次世界大戦と帝国の遺産」は興味深いテーマが色々と。そして、…

藤井真生「中世チェコ国家の誕生 君主・貴族・共同体」昭和堂

古代や中世に形成された国家的枠組みが、その後近代に民族運動を展開する際に国家としての範囲と見なされていくところがあるようです。近代国民国家を作る 際に、どこまで歴史を遡るのかというと地域により差がありますが、東欧の場合ですと中世の国家が参照…

稲野強「マリア・テレジアとヨーゼフ2世」山川出版社(世界史リブレット人)

マリア・テレジアとヨーゼフ2世というと、18世紀にオーストリアを発展させていこうとした君主としてその名前が良く出てきます。また、マリア・テレジア というと、「外交革命」、そしてマリー・アントワネットの母親といったことは良く触れられますし、ヨー…

中田一郎「ハンムラビ王」山川出版社(世界史リブレット人)

ハンムラビ王というと、バビロン第1王朝の王様として、ハンムラビ法典を制定したと言うことは世界史の授業でも普通にならうことです。そんなハンムラビ王についてコンパクトにまとめた一冊がでました。 まず、ハンムラビ王が登場するまでのメソポタミア情勢…

3月の読書

3月になりました。3月はこのような本を読んでいます。 *3月6日に拍手コメントを下さった方 デモステネスの演説、面白いですよ。是非是非読んでみて下さい。 渡邉大門「牢人たちの戦国時代」平凡社(平凡社新書):読了 アレッサンドロ・バルベーロ「近世ヨ…

トム・マッカーシー(栩木玲子訳)「もう一度」新潮社(新潮クレストブックス)

主人公はある事故(どうも何か落下物にぶつかったらしい)にあい、記憶を失っていますが、諸々の条件つきで莫大な金額の示談金を手に入れます。真相に迫る ようなことをしてはいけないと言った条件、そして失われた記憶、こういう言葉を聞くと、この話の展開…

橋本周子「美食家の誕生 グリモと〈食〉のフランス革命」京都大学学術出版会

現在あるようなフランス料理の形成・発展はフランスの歴史の歩みと深く関係があり、特にレストランの出現とフランス革命の関係などは良く指摘されるところです。 では、フランスにおいて美食という物に対していつ頃から現在のような形でのこだわりが生まれて…

2月の読書

2月はこんな感じで本を読んでいます。 池上英洋「死と復活」筑摩書房(筑摩選書):読書中 ティムール・ヴェルメシュ「帰ってきたヒトラー」(上・下)吉川弘文館:読了 橋本周子「美食家の誕生」名古屋大学出版会:読了 トム・マッカーシー「もう一度」新潮…

アミタヴ・ゴーシュ(小沢自然・小野正嗣訳)「ガラスの宮殿」新潮社

コンバウン朝が英国にやぶれ、暴徒達が王宮に物盗りのために乱入したとき、物盗りの一団にまぎれこんでいたインド人の孤児ラージクマールとコンバウン朝の 侍女ドリーが出会います。そして時が流れ、ラージクマールは材木ビジネスで成功、ドリーはインドに追…

レオ・ペルッツ(垂野創一郎訳)「ボリバル侯爵」国書刊行会

ナポレオン戦争中のスペインでは、ナポレオンの支配に対し英国の支援を受けつつゲリラ達が抵抗運動を展開します。これに対してナポレオンもかなりの軍勢を 送り込みますが、結局敗退することになります。この時にナポレオンの派遣した軍隊にいたナッサウ連隊…

チャド・ハーバック(土屋政雄訳)「守備の極意(上・下)」早川書房

アメリカには野球を題材にした小説は結構あります。「ユニバーサル野球協会」「アイオワ野球連盟」「すばらしいアメリカ野球」「シューレス・ジョー」などなど…。そんななかに、新たに加わったのが、この本です。 主人公のヘンリーは名手として知られた遊撃…

(昔を振り返る)2007年のベスト

2007年のベスト本です。ブログ開設前に載せた物が結構多くあります。 なお、2006年以前はどうやらベスト10を選んでいなかったようですので、これが最古のベスト10となります。 森谷公俊「アレクサンドロスの征服と神話」講談社(興亡の世界史第1巻) カズオ…

(昔を振り返る)2008年のベスト

このブログにベスト10冊を載せていたと思ったのですが、すっかり忘れていたり、ブログ開設前のベスト10は載っていないなど、抜けているところがあるため、それを掲載しようと思います。先ずは2008年のベストから。 澤田典子「アテネ 最期の輝き」岩波書店 橋…

1月の読書

2014年になりました。あけましておめでとうございます。 1月はこんな本を読んでいます。 平山優「長篠合戦と武田勝頼」は非常におもしろい本でしたが、今年の夏頃にこれとセットになる「検証・長篠合戦」という本が出るようです(著者によると現 在校正中と…