まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

池田美佐子「ナセル」山川出版社(世界史リブレット人)

アラブ民族主義の旗手といってもいい人物ナセル、彼については現代のエジプトでの評価はどうなのかというところから本書はスタートします。その名を冠した 公共施設や道路がまったくないわけではないものの、どうも地味な扱われ方をしていたりする、民衆の間…

林田伸一「ルイ14世とリシュリュー」山川出版社(世界史リブレット人)

世界史リブレット人の新刊の一冊は、フランス絶対王政の歴史で必ずでてくるルイ14世とリシュリューです。タイトルを見て、なぜこの2人で一緒なのか、一緒にするにしても順番が妙ではないかという印象を抱きましたが、内容はリシュリューが先で、ルイ14世が…

ケン・リュウ( 古沢嘉通訳)「 蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ一: 諸王の誉れ」早川書房

七つの王国が並び立つダナ諸島、その北西にあったザナ王国が陸海軍だけでなく飛行船をそなえた強大な軍事力を背景に他の六国を征服して統一帝国が樹立さ れ、ザナ王レオン改めザナ帝国始皇帝マピデレによる中央集権的な統一支配が行われるようになりました。…

中谷功治「テマ反乱とビザンツ帝国」大阪大学出版会

7世紀から9世紀のビザンツ帝国の歴史について「暗黒時代」と言われることがあります。史料の残存状況が極めて悪く、イスラムとの戦いから皇帝専制の中央 集権的な帝国がはっきりと現れるまでの時期について、限られた史料をもとに帝国の姿を描き出さなくて…

4月の読書

4月に突入しました。今月はこのような本を読んでいます。 林田伸一「ルイ14世とリシュリュー」山川出版社(世界史リブレット人):読了 ケン・リュウ「蒲公英王朝記 巻ノ一」早川書房:読了 中谷功治「テマ反乱とビザンツ帝国」大阪大学出版会:読了 オルハ…