まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

荷見守義「永楽帝」山川出版社(世界史リブレット人)

永楽帝というと甥の建文帝から帝位を簒奪する「靖難の役」、モンゴルへの5回の親征、鄭和の南海大遠征、北京遷都といった大きな出来事がたびたび取り上げ られます。また、過去に永楽帝についての優れた伝記も幾つか出ています。そのなかで、本書は档案(公…

山田勝久・児島建次郎・森谷公俊「ユーラシア文明とシルクロード」雄山閣

インド・ヨーロッパ語族の移動から始まり、アケメネス朝、パルティア、ササン朝といったイランに栄えた帝国の歴史やこの地域で栄えた宗教、そしてシルク ロードの果たした役割といったことを扱った本です。このなかで特に興味を持って読んだのが、ダレイオス…

マーカス・レディカー(上野直子訳)「奴隷船の歴史」みすず書房

かつて、「大西洋三角貿易」においてアフリカから多くの黒人たちが奴隷として連れ出され、アメリカ大陸やカリブ海で用いられてきました。新大陸へのヨー ロッパの進出から間もない時期に始まった奴隷貿易は、18世紀にイギリスも奴隷貿易の権利(アシエント)…

7月の読書

7月になりましたが、こういう本を読んでいます。 上半期ベスト10を選ぶとかそういうのはちょっと難しいので、年末に今年のベスト10を選ぶことで対応しようかと思います。 荷見守義「永楽帝」山川出版社(世界史リブレット人):読了 上田耕造「図説ジャンヌ…