まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

馬伯庸(齊藤正高・泊功訳)「両京十五日 Ⅰ 凶兆」早川書房

時は明朝、4代目皇帝の治世、皇太子朱瞻基(のちの宣徳帝)が南京へと派遣されてきました。皇帝の意図は永楽帝が北京に移した都をまた南京に戻そうというものであり、そのために朱瞻基が派遣されてきます。しかし南京に到着したとき、彼を乗せた宝船が爆破さ…

ジェイムズ・ポスケット(水谷淳訳)「科学文明の起源」東洋経済新報

科学の歴史というと、前近代には中国など非ヨーロッパ圏での成果が多く取り上げられますが、ある時期からヨーロッパ中心になっていきます。特に近代科学ともなると、「科学革命」あたりからはもっぱらヨーロッパ(そしてアメリカ)の話題が中心となっていき…

堀地明「清代北京の首都社会 食糧・火災・治安」九州大学出版会

清朝の首都北京、そこは皇帝や王族、官僚、八旗の構成員だけでなく多くの人が暮らす大都市です。そんな大都市でどのようにして人々に食糧を安定供給していたのか。また、洪水などの災害や都市では避けられない火災、そして犯罪の発生といった問題もあるわけ…

2月の読書

2月になりました。 今月はこんな感じの本を読んでいます。先月からちまちま読んでいる洋書はまだ読み終わる気配なしですが。 アヴラム・デヴィッドソン「エステルハージ博士の事件簿」河出書房新社(河出文庫):読了 小野昭「ドナウの考古学」吉川弘文館:…