まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

レオ・ペルッツ(垂野創一郎訳)「夜毎に石の橋の下で」国書刊行会

ルドルフ2世が神聖ローマ皇帝だった時代のプラハ、ユダヤ人街で疫病が流行します。その原因を突き止めようとしたところ、姦通の罪に対する神の怒りである という子供の霊のお告げがありました。それを聞いたユダヤ教のラビは人々を集めて罪を犯したものに名…

トーマス・セドラチェク(村井章子訳)「善と悪の経済学」東洋経済新報社

経済学、というと数式だらけというイメージがなぜか浮かんできますし、実際に経済学関係の本を見ると、これは数学や物理の本ではないかと言いたくなるもの もあります。経済的合理性を追求し、合理的判断を下すような人間モデルを設定して考えていくのが主流…

レオ・ペルッツ(前川道介訳)「第三の魔弾」白水社

コロンブスが新大陸に到達したあと、スペインによる新大陸征服が進み、中南米を中心に広大なスペイン植民地が形成されます。植民地化においてコンキスタ ドールとよばれる人々が黄金を求め、新大陸にあった先住民の国家を征服していきました。ピサロによるイ…

杉山清彦「大清帝国の形成と八旗制」名古屋大学出版会

16世紀後半、交易ブームにわく東アジア、東北アジアにおいて女真族がヌルハチの元で統合され、ついには東アジアの大部分を支配領域に置く大清帝国(清朝)が成立します。大清帝国の根幹をなすしくみとしては、八旗と呼ばれる社会制度・軍事制度の存在が挙げ…

8月の読書

8月はこのような本を読んでいます。 暑いので、かなりペースは落ちそうですが。 フェルドウスィー「王書」岩波書店(岩波文庫):読了 東田雅博「シノワズリーか、ジャポニスムか」中央公論新社(中公新書):読了 ガブリエル・ガルシア=マルケス「族長の…