まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

巽由樹子「ツァーリと大衆 近代ロシアの読書の社会史」東京大学出版会

19世紀後半のロシアにおいて、一般大衆が軽く読める週刊誌として、絵入り雑誌が多数刊行されるようになりました。もともとは西欧で刊行されていたタイプの雑誌ですが、これがロシアでも刊行されるようになり、多くの読者を得るようになりました。そこで扱わ…

ビアンカ・ベロヴァー(阿部賢一訳)「湖」河出書房新社

とある国の湖のほとりで生まれ育った少年ナミ。彼は親を知らず、祖父母に育てられています。ある時祖父は湖に漁に出ている時に遭難して帰らぬ人となり、祖母もまた湖の水位が日に日に下がっていく異常な状況でナミと別れることに。そんな町で悪友とつるんだ…

Angelos Chaniotis 「Age of Conquests」Harvard University Press

ヘレニズム時代というと、一般的にはアレクサンドロス大王の死からクレオパトラの死まで、紀元前323年から紀元前30年までを指すということになっていますし、概説書でもアレクサンドロス東征あたりの話から始めて、おわりがクレオパトラの死で終わるという形…

5月の読書

五月になりました。元号が変わりますが、かと言って世の中のいろいろなことが変わるわけでなく、また通常営業にもどるわけですが。改元によって何もなかったことにはならないですからねえ、、、、。 それはさておき、五月はこのような本を読んでいます。 ヤ…