まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

高木智見「孔子 我、戦えば則ち克つ」山川出版社(世界史リブレット人)

孔子の仁とは一体何か等々、孔子の思想については色々な考え方があるように思います。そして孔子の思想に関する研究も非常に多くなされていますし、最近も 出土史料をもとにした研究が進められているようです。100頁弱という本書ではどのように孔子を扱って…

大内宏一「ビスマルク ドイツ帝国の建国者」山川出版社(世界史リブレット人)

世界史リブレット第1回配本の4冊目です。今回配本された5冊の中で唯一近代をあつかった巻でもあります。 構成としては、ビスマルクがどのような状況のもとでプロイセンの指導者となることができたのか、どのような状況がドイツ帝国建国を可能としたのか、彼…

佐藤彰一「カール大帝 ヨーロッパの父」山川出版社(世界史リブレット人)

カール大帝というと、フランク王国の国王で、ローマ教皇からローマ帝国の皇帝位を授かったことと西ヨーロッパ世界の成立、カロリング・ルネサンス、死後の 王国の分裂、こういったあたりは世界史の教科書レベルでも出てきます。もうちょっと踏み込むと、ヨー…

間野英二「バーブル ムガル帝国の創設者」山川出版社(世界史リブレット人)

ムガル帝国の創設者バーブルというと、インドの歴史の人物というイメージが強いと思います。そんな彼の伝記はあるようで無かった(本の1章と言うことであ ればありましたが)のですが、それが今回山川出版社の「世界史リブレット人」シリーズの一冊としてで…

世界史リブレット人

山川出版社から、世界史リブレットの伝記ヴァージョンである「世界史リブレット人」の刊行が始まりました。最初の5冊は以下の5人です。・アレクサンドロス大王(澤田典子)・孔子(高木智見)・カール大帝(佐藤彰一)・バーブル(間野英二)・ビスマルク(…

イーヴリン・ウォー(小林章夫訳)「ご遺体」光文社(古典新訳文庫)

英国出身の詩人(ただしアメリカでの仕事はペット葬儀社勤務)デニスは映画会社を首になったことをきっかけに自殺してしまった同居人サー・フランシスの葬 儀のため、ハリウッドでも評判の葬儀会社「囁きの園」をおとずれます。そこではエンバーミング(死化…

ヨーゼフ・ロート(池内紀訳)「聖なる酔っ払いの伝説他四編」岩波書店(岩波文庫)

むかし、ルトガー・ハウザー主演の映画で「聖なる酔っぱらいの伝説」という作品がありました。パリのホームレスがふとしたきっかけでお金を手にし、それか ら不思議な事が色々と続くという感じの話だったと記憶しています。それを含めた5つの作品の邦訳が岩…

3月4月の反動か・・?

3月はお薦めしようと強く思える本がとくになく、4月は記事のアップが間に合わず(結局5月1日に本村凌二(編著)「ローマ帝国と地中海文明を歩く」をアップしました)、なかなか本の感想がアップされていない状態が続いてしまいました。 その反動というわけで…

澤田典子「アレクサンドロス大王 今に生きつづける「偉大なる王」」山川出版社(世界史リブレット人)

山川出版社から刊行が開始された「世界史リブレット人」シリーズ第1回配本はアレクサンドロス大王、バーブル、ビスマルク、孔子、カール大帝の5冊でし た。アレクサンドロス大王については、これまでも数多くの伝記が出版されているため、この本は果たして…

本村凌二編著「ローマ帝国と地中海文明を歩く」講談社

本当は4月に読んだ本で、4月のお薦めに書くはずだったのですが感想を書き忘れて5月になってしまいました。 東大名誉教授の本村先生と、本村ゼミ関係者を中心とする執筆者からなる本がでました。こう言う構成だと、てっきり難しい論文集になるのかと思いきや…

5月の読書

5月になってしまいました。4月のお薦めをかいていなかったりしますが、忙しくてかけなかったので、5月分と一緒にかくことにします。 南川高志「新・ローマ帝国衰亡史」岩波書店(岩波新書):読了 ロン・カリー・ジュニア「神は死んだ」白水社:読了 クプカ…