まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

伝カリステネス(橋本隆夫訳)「アレクサンドロス大王物語」筑摩書房(ちくま学芸文庫)

20歳で即位し、その2年後の紀元前334年にペルシア遠征に出発、それからわずか4年程度でペルシア帝国を滅ぼすとともに遠征を続け、遠征開始から10年でかつてのペルシア帝国領を征服したアレクサンドロス大王。一瞬夜空で明るく瞬いた星のような生涯は様々な人…

三浦徹(編)「750年 普遍世界の鼎立」山川出版社(歴史の転換期)

山川出版社の世界史シリーズ「歴史の転換期」も残る巻がだいぶ少なくなってきました。今回は750年を扱います。ちょうど時代としては中国では唐が玄宗皇帝の治世も後半に差し掛かり、爛熟期といった感があるところであるいっぽうで、イスラム世界に目を向ける…

Frank L. Holt 「The Treasures of Alexander the Great」Oxford University Press

アレクサンドロス東征の12年間、広大な領域を征服していく過程で多くの富を獲得していったことが史料にも現れています。そういったことから、アレクサンドロス東征を通じて獲得された財貨が東地中海世界に流入し、貿易をさかんにしたり、経済活動を活発化さ…

8月の読書

8月になりました。世の中は未だ大変な状況が続きます。疫病流行中です。まさに「デカメロン」とか「ペスト」、「いいなづけ」の世界のようですが、8月はこういう本を読んでいます。田中創「ローマ史再考」NHK出版(NHKブックス):読了小池和子「カエサル」…