まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

橋場弦「古代ギリシアの民主政」岩波書店(岩波新書)

古代ギリシア、特にアテナイで発展した民主政は平等な市民が順繰りに支配・被支配を経験するという点でかなりめずらしい体制のようです。一方、古代ギリシアの哲学者や著述家たちからかなり否定的な捉え方がされ、古代の文献を読める後世のエリート層に反民…

林采成「飲食朝鮮 帝国の中の「食」経済史」名古屋大学出版会

日本が植民地として組み込んだ朝鮮半島は日本に食糧を供給しており、朝鮮の米が日本の内地へと運ばれていたことなどはしばしば言及されることもあります。では、米以外のものはどうだったのか。植民地朝鮮の食料の生産−加工・流通−消費の流れが「帝国」日本…

Pat Wheatley and Charlotte Dunn 「Demetrius the Besieger」Oxford University Press

アレクサンドロス大王の死後、大王麾下の武将たちの角逐を通じて征服地は分かれ、ヘレニズム世界が形成されていきました。諸将角逐のなか、一際目立つ存在がデメトリオス・ポリオルケテス(都市攻囲者)でしょう。巨大な攻城機を戦場に投入して大々的に攻め…

9月の読書

9月になりました。 気がつくともう秋、なんか今年は読書ペースがガタ落ちですが、これからどうなるか。 今月はこんな感じで本を読んでいます。 今回、読了ということで載せたデメトリオス攻城王の伝記的研究書は2年くらいかかったような気がします。ちまちま…