まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

小泉徹「クロムウェル」山川出版社(世界史リブレット人)

17世紀半ばから後半のイギリスにおいて、一時王政が中断し共和政になった時期がありました。この時期に権力を握っていたのが護国卿の地位についたクロム ウェルで、彼についての評価は毀誉褒貶が非常に激しいものがあります。そもそも彼が議会派の一員として…

佐藤文俊「李自成」山川出版社(世界史リブレット人)

明末に出現した流賊たちのなかから台頭して明を滅ぼし、一瞬ではありますが大順王朝を樹立した李自成の伝記が出ました。李自成だけで1冊の本が出るとは 思ってもいませんでしたが、内容としてはまず明の大まかな説明、李自成を生み出した陝西北部の状況、流…

レオ・ペルッツ(垂野創一郎訳)「スウェーデンの騎士」国書刊行会

時代はカール12世の時代、軍を離れてスウェーデン王のもとへと急ぐ貴族と泥棒がひょんな事から出会い、しばしともに行動します。しかし貴族から代父のも とへの言伝を頼まれた泥棒は、そこで出会った娘に心を奪われ、さらに領地の惨状を目にしたことで領地を…

イェルク・ムート(大木毅訳)「コマンド・カルチャー」中央公論新社

昔、世界に2種類のタイプの学校がありました。一つは上級生による極めて理不尽な下級生しごきが横行し、カリキュラムもおよそ本来その学校で求められてい ることとは遠い内容に重点が置かれ、指導も画一的というきわめて硬直化した学校で、こちらでは学校で…

プルタルコス(城江良和訳)「英雄伝4」京都大学学術出版会(西洋古典叢書)

古代ローマにおいて、「モラリア(倫理論集)」において様々な随想を残したプルタルコスの最も有名な作品というと、「英雄伝(対比列伝)」ではないでしょうか。しかし全訳は品切れ重版未定の状態の岩波文庫しかありません。その岩波文庫版も、旧かな・旧漢…

6月の読書

6月になりました。 今月はこういう感じで本を読んでいます。 佐藤文俊「李自成」山川出版社(世界史リブレット人):読了 イェルク・ムート「コマンド・カルチャー」中央公論新社:読了 レオ・ペルッツ「スウェーデンの騎士」国書刊行会:読了 清水和裕「イ…