まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

西田祐子「唐帝国の統治体制と「羈縻」」山川出版社

様々な史料を読み解き、それをもとに歴史を書くというのが歴史の研究・記述において行われていることですが、その史料が果たしてどこまで同時代の認識を反映しているのかというのは常に気になるところです。同時代史料であっても、それがごく一部の変わり者…

平田陽一郎「隋 「流星王朝」の光芒」中央公論新社(中公新書)

中央公論新社で中国の各王朝ごとの巻が結構出ています。今年の春には「唐」がでて、東部ユーラシアの帝国としての唐の歴史をまとめており非常に面白く,此方にも感想を書いています。そして、今回は唐の前の隋で一冊の本が出ました。隋のような短命な王朝で1…

姜尚中(総監修)「アジア人物史3 ユーラシア東西ふたつの帝国」集英社

人物を通じてアジアの歴史を見る「アジア人物史」シリーズの第3巻が出ました。刊行ペースが少しゆっくりに成、2ヶ月に1冊くらいのペースになってきています(予定通りのようですが)。この巻では6世紀から11世紀頃というはばで、唐とイスラム帝国が栄えた時…

小野寺拓也・田野大輔「検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?」岩波書店

SNSの発達によりいろいろな人が言いたいことを言いやすい環境ができあがっていくなか、世間で言われていることとはちょっと違うことをいうと人目を引きやすいことは多いようです。とくに「〜の真実」「本当の〜」等と銘打って本を出すと、それを見てその通り…

9月の読書

もう秋になりました。読書の秋とは言いますが忙しいとなかなか進みませんね。 9月はこんな本を読んでいます。なお8月に読んで感想を書ききれずたまっているため、それを書いた後で9月の本については感想を書くかなと。 石田真衣「民衆たちの嘆願」大阪大…