まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

今年のベスト

今年も色々な本を読みましたが、そのなかで、あれは面白かったとかこれは良かったとか、この時期になって思いだした物をリストにしてみました。早くに思い だした物から書いていますので、別に順番というわけではないです。ただ、早く思い出したと言うことは、それだけ印象深かったからなのかもしれないですね。

・カルロス・バルマセーダ「ブエノスアイレス食堂」白水社(エクス・リブリス)
マリオ・バルガス=リョサ「世界終末戦争」新潮社
イアン・マキューアン「ソーラー」新潮社
・笹本正治武田勝頼ミネルヴァ書房
・ジョン・ボードマン「ノスタルジアの考古学」国書刊行会
久生十蘭の短篇集(岩波文庫河出文庫3冊)
ウラジーミル・ナボコフ「カメラ・オブスクーラ」光文社(古典新訳文庫)
・ロビン・オズボン「ギリシアの古代」刀水書房
・ポール・カートリッジ「古代ギリシア11の都市の物語」白水社
・マーク・シャッカー「ステーキ!」中央公論新社

この中では、バルマセーダ「ブエノスアイレス食堂」が非常に面白かったです。結構グロい描写もありますし、冒頭外気なりそういう系統の話なので、そこで駄 目な人も出てくるかもしれませんが、非常におもしろい本です。次の「世界終末戦争」とこれは読み始めたらそれに没頭して、一気に読んでしまいました。 「ソーラー」も久し振りにマキューアンを読みましたが、これも上二つほどではないけれど面白く読めました。ナボコフの「カメラ・オブスクーラ」は、これを もっと色々整えると「ロリータ」になるんだなあと言うことはよく分かります。

今年、久生十蘭を初めて読んだのですが、これがなかなか面白い。色々なジャンルの作品を、どれも読んで面白いと思えるなんてことはそんなにありません。こ れだけ広い範囲に手を出して、どれも面白く仕上げられる人がいるとはおもいませんでした。後は、長編の「魔都」も読もうと思いつつ、まだ読んでいません が…。

読んだ本のなかでは、今年もやはり歴史の本が結構多かったのですが、「武田勝頼」は著者の愛を感じる一冊でした。今年は東京国立博物館などで古代ギリシャ 展をやっていたからではないとおもいいますが、ギリシア史の本も結構出ていました。ボードマン「ノスタルジアの考古学」、オズボン「ギリシアの古代」、 カートリッジ「古代ギリシア」何て所が面白かったですね。カートリッジが入門的、オズボンはそれよりちょっと進んでから、ボードマンはちょっと難しめ、そ んな感じです。

最後の本は、読んでいたら無性に肉が食べたくなってきました。