まずはこの辺は読んでみよう

しがない読書感想ブログです。teacupが終了したため移転することと相成りました。

2009-01-08から1日間の記事一覧

ジョン・ケリー(野中邦子訳)「黒死病 ペストの中世史」中央公論新社

中世ヨーロッパをおそった「黒死病」について、それが内陸アジアで始まり、一方は中国へ、もう一方は草原地帯を西へ進み、クリミア半島のカッファからジェ ノヴァのガレー船を通じて広まり、シチリア島、イタリア、そして仏や英、中欧にひろがりました。本書…

アレックス・カピュ(浅井昌子訳)「アフリカで一番美しい船」ランダムハウス講談社

第1次世界大戦前の1913年、北ドイツの造船所からリューター、ヴェント、テルマンという3人の技師が、タンガニーカ湖で内陸アフリカでもっとも大きな 船を造るために、ドイツ領東アフリカに派遣されます。正確に言うと、ドイツで造った蒸気船「ゲッツェン」を…

小松久男「イブラヒム、日本への旅」刀水書房(世界史の鏡)

この本の主人公イブラヒムはパン・イスラム主義を唱えた知識人・ジャーナリストです。メッカやメディナに巡礼し、思想家アフガーニーとも交流を持ち、ロシアの圧政に抗議して自ら雑誌を創刊したりと、とにかく行動力のある人物です。 そんな彼がユーラシア大…